島根大学附属図書館のブログ

島根大学図書館のサービスや催し、身近な出来事などについて、図書館スタッフが写真と共にご紹介します。 

田中則雄教授の公開講座が開講されました

 3月6日(木)、図書館本館会議室において、法文学部田中則雄教授による公開講座「島根に伝わる古典の書物」が開催され、松江西高の生徒及び引率の先生合わせて25名が参加されました。
 田中先生は、江戸時代後期から明治にかけての津和野の貸本屋のコレクションである「堀文庫」(島根大学附属図書館所蔵)を題材に、当時の貸本屋が現代の図書館と同じ役割を果たしていたこと、貸本屋が地域の文化コミュニティの役割を果たしていたこと、また、「堀文庫」の多くを占める「読本」(長編小説)を当時の人たちがいかに熱心に読んでいたかを、史料に残る手垢やいたずら書きを例に挙げて、大変興味深く講義を展開されました。
 さらに、無料貸本屋との批判のある現代の図書館は、脱「貸本屋」を目指してビジネス支援などさまざまなサービスを展開していることや、住民が図書館に求める水準が図書館のサービスを決めることなど、図書館をめぐる幅広い話題を参加者たちは、熱心に聞き入っていました。

 講義後、参加者たちは、堀文庫を初めとする貴重資料を見学後、職員の案内により書庫や館内を見学しました。

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