島根大学附属図書館のブログ

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特別企画展 『江戸力-手錢家蔵書から見る出雲の文芸-』と関連イベントを連続開催

 手錢家は、出雲大社門前町として栄えた大社(現在の出雲市大社町)で江戸時代前期から酒造業などを営んだ商家です。大年寄、御用宿なども仰せ付かっていた手錢家には大量の文書資料が残されていますが、これらは江戸中期から後期にかけての大社町に関する様々な側面を詳しく記録し伝える資料群であり、これらの資料を調査研究、活用するために、島根大学法文学部山陰研究センター、島根大学附属図書館、手錢記念館が連携して『出雲文化活用プロジェクト』を発足させました。

 

 平成26年度の文化庁「地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業」の助成を受けたこのプロジェクトは、手錢家資料を整理研究、翻刻・公開することによって、江戸時代の大社における生活文化や文芸活動などの様相を明らかにすることを目的としています。

 

 今年度は、江戸期の出雲地方の文芸活動を紹介する特別企画展「江戸力―手銭家蔵書から見る出雲の文芸―」を開催し、併せて関連する連続講座、料理再現ワークショップ、能を知るワークショップ、シンポジウムなど多彩な事業を連続開催します。



◎特別企画展「江戸力―手銭家蔵書から見る出雲の文芸―」
・会場: 手銭記念館
・開催期間: 10月4日(土)~12月21日(日)

・入場無料

 

○連続講座①「手錢家歴代の和歌活動―歌壇史上の意義を中心に―」
・会場: 手錢記念館(手錢家和室)
・日時: 10月13日(月・祝日) 午後1時半~午後4時
・講師: 久保田啓一(広島大学教授)

・入場無料

 

○ワークショップ①「料理再現―秋の茶懐石―」
・会場: 大社公民館
・日時: 10月29日(水)調理開始午前10時 / 試食開始午後1時
     ※試食のみの参加者は12時30分集合
・定員: 調理(10名) / 試食のみ(20名)
・参加費: 2000円(材料費・記念館入館料)
・料理指導: 安藤登
*松平不昧公の茶会記から秋の献立を再現調理します。

 

○ワークショップ②「大社・能を知る集い―奈良絵本を読む―」
・会場: 手銭記念館
・日時: 11月6日(木)午後1時30分~午後4時30分
・定員: 40名
・参加費: 1000円(資料費・記念館入館料)
・講師: 安田 登(能楽師 下掛宝生流ワキ方
     槻宅 聡(能楽師 森田流笛方)
     奥津健太郎(能楽師 和泉流狂言方
*手錢家所蔵の奈良絵本『くまののほんち』は、掛け合いや輪唱のように言葉が重なったり、抑揚を表しているような多様な散らし書きが特長です。このワークショップでは、能楽技法を取り入れ散らし書きを音読で楽しみます。

 

○連続講座②「江戸時代末期の大社歌壇」
・会場: 手銭記念館(手銭家和室)
・日時: 11月15日(土) 午後1時30分~午後4時
・講師: 芦田耕一(島根大学名誉教授)

・入場無料

 

○連続講座③「俳諧史の中の出雲・大社・手錢家」
・会場: 手錢記念館(手錢家和室)
・日時: 12月13日(土)午後1時30分~午後4時
・講師: 伊藤善隆(湘北短期大学准教授)
・伊藤善隆(いとうよしたか)

・入場無料

 

○シンポジウム「手錢家蔵書から見る出雲の文芸」
・会場: 島根県立古代出雲歴史博物館講義室
・日時: 12月14日(日)午後1時~午後4時30分
・基調講演: 田中則雄(島根大学教授)
・パネルディスカッション
 <司会>田中則雄
 <パネリスト>久保田啓一(広島大学教授)
   芦田耕一(島根大学名誉教授)
  伊藤善隆(湘北短期大学准教授)

・入場無料

*手錢家蔵書から見た出雲地方の文芸活動の特異性や面白さ、歴史的な意義を学術的な見地からより深く分かりやすく考察するシンポジウムです。

 


 ■主催:出雲文化活用プロジェクト/公益財団法人 手銭記念館/島根大学附属図書館/島根大学法文学部山陰研究センター(開設10周年記念事業

■後援:国文学研究資料館

■申込み・問い合わせ

(0853)53-2000 手銭記念館

手銭記念館のWebサイトへ