島根大学附属図書館のブログ

島根大学図書館のサービスや催し、身近な出来事などについて、図書館スタッフが写真と共にご紹介します。 

「花森安治の編集した“校友会雑誌”はありますか?」

 

花森安治の編集した“校友会雑誌”はありますか。」

 本館では、このごろ毎日お問い合わせをいただきます。花森安治は、島根大学の前身校のひとつである旧制松江高等学校の十期生(昭和5年入学)で、雑誌『暮しの手帖』の編集や、書籍の装丁デザインなどで活躍した人物です。本館では『校友会雑誌』を貴重資料として保管していますが、なぜ急にお問い合わせが増えたのでしょうか?どうやら、現在放送中のNHK連続テレビ小説とと姉ちゃん」の効果と言えそうです。主人公のモデルは、雑誌『暮しの手帖』を創刊した大橋鎮子です。ドラマには花森安治をモデルにした人物も登場していますね。

 『校友会雑誌』は、旧制松江高等学校文藝部が発行していました。花森安治は昭和6年に入部し、編集に関わっていきます。特に、花森が責任編集を行った20号は、装丁や本文レイアウトなどに『暮しの手帖』の原点を見ることができます。この時に、ともに編集を行った部員に田所太郎がいます。田所は、のちに書評専門誌『図書新聞』を創刊したことで知られています。田所太郎をモデルとした人物もドラマに登場していますね。

 島根大学ミュージアムでは、この二人をテーマに、ミニ企画展を開催する予定です。島根大学ミュージアムのブログ: 島根大学ミュージアム・附属図書館ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」

 先週は、『校友会雑誌』のご利用が三件ありました。一日に一件をお受けしていたので、三日間連続という形です。ちょっとしたブームの様相を呈しています。そのうちの一件は、出版物への掲載用ということで、資料撮影が行われました。こんな感じです↓(許可を得て公開しています)。

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 今回は、お問い合わせの際に「“校友会雑誌”の複製(撮影など)や出版物等への掲載はできますか?」というお訊ねをいただくことが多いように思います。というわけで、こうした資料の利用方法をご案内します!

 貴重資料は原則として、利用前に事前申請をお願いしています。閲覧を希望される場合は貴重資料閲覧許可願、撮影などを希望される場合は貴重資料等複製許可願、複製物を出版物などへ掲載される場合は復刻・翻刻及び掲載等許可願のご提出をお願いしております。手続きに少しお時間をいただきますので、ご利用の際には、お早めにご連絡をお願いします。

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