島根大学附属図書館のブログ

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当館職員が2017年度日本医学図書館協会奨励賞を受賞

 当館職員の佐藤陽子さんが、2017年度日本医学図書館協会奨励賞を受賞しました。

 受賞対象となったのは、佐藤さんが協会機関誌『医学図書館』に投稿した「初学者向けデータベース紹介サイト「来たぞ!データベース戦隊!」制作記」です。


 「来たぞ!データベース戦隊!」は、初学者を対象として、各データベースの特徴を認識してもらうことを目的として制作しました。

 より深く印象付けをおこなうため、学内でよく利用されるデータベースは「戦隊もの」をイメージしてキャラクタ化されており、それぞれの利点や検索対象が漫画で簡潔に説明されています。


 若手職員の構想を受け止めて組織的に推進した点、複数のデータベースの特徴を学生に押さえてもらうという課題解決に取り組んでサイトを完成させた点、データベースのキャラクタ化とそれにともなう著作権処理を行った点が評価され、受賞につながりました。

 授賞式は2018年5月28~29日に開催された、同協会の総会にて行われました。 総会後の懇親会では、「他のデータベースもキャラクタ化してほしい」「講習会でこのサイトを紹介したい」等の声があがりました。また、キャラクタ化を許諾していただいた機関の方からも温かい言葉をかけていただきました。

 6月5日、受賞者は学長に報告を行い、励ましの言葉をいただきました。

 

  この奨励賞の授賞は、実質的に当館の活動そのものが認められたと言えるのではないでしょうか。

 サイト作成にあたっては、主に作業に当たったチームの職員のみならず、多くの方にお世話になりました。また、各関係機関のご協力とイラストレーターの献身的なまでの作業ぶりがなければサイト作成はなしえませんでした。ここで改めて御礼申し上げます。

 受賞後の懇親会では、「島根大学は若手がそろっていていいね」という感想を投げかけられることもありました。たしかに、他館のさまざまな状況を聞くと頷ける面もあります。しかし、何よりも新しいアイデアをきちんと拾い上げ、後押しし、時に関連機関との折衝にあたってくださったのは「若手」ではない職員の方々でした。当サイトが完成に至った原動力は島根大学附属図書館のチームの力だと感じています。

 今後も、データベース戦隊とそのキャラクターを大切にしつつ、学内でのデータベース利用周知に努めていきます。

 

総会での受賞報告の様子

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学長への報告の様子

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佐藤陽子記》

 受賞者本人の私事になりますが、実は私は「データベース戦隊」の発案者ではありません。ただ、私が幼いころから特撮になじみがあったことも追い風となり、発案した職員の勢いに良い意味で巻き込まれていきました。その結果、いつの間にか主担当の一人になったと認識しています。

 サイト作成後、私は上司から「『医学図書館』に投稿してみないか」と声をかけられ、これといった気負いもなく引き受けました。奨励賞受賞の一報が入った時には、そもそも選考対象になっていることを知らなかったため、たいへん驚いたものです。

 投稿先の性質上、私は自分が担当した出雲キャンパスで使用される医学・看護学系のデータベースを基にしたキャラクタの下絵および漫画の事例を中心にこの報告を書き進めました。いつか、発案者自身の視点で(医学図書館側ではなく本館側から)、当サイト作成までの流れをまとめていただければとひそかに思っています。

 


参照
・「来たぞ!データベース戦隊!」サイト https://shimadailib.wixsite.com/db-tutorial
佐藤陽子.初学者向けデータベース紹介サイト「来たぞ!データベース戦隊!」制作記. 医学図書館2017;64(4):219-223.

・「来たぞ!データベース戦隊!」公開時のブログ記事 初学者向けデータベース紹介サイト「来たぞ!データベース戦隊!」がオープンしました - 島根大学附属図書館のブログ