本日、本館2階PCルーム前に、こんなコーナーを作ってみました。
壁一面の青と黄色の横縞模様。そして、上の方に何やら記号?文字?らしきものが見えると思いますが、読めますでしょうか。
・・・答えは、「ebook」。電子ブック(電子書籍)です。
これまでは図書館で扱う資料の多くが紙でしたが、この10年あまりで電子ジャーナルや文献検索のためのデータベースなど、電子的に利用できるものがかなり増えました。電子ブックについても、欧米に比べると日本はかなり遅れているものの、対応する出版社や書籍の種類や数もここ何年かでずいぶん多くなりました。PCだけでなくタブレットやスマホが普及したことで閲覧環境も整ってきています。
それならばっ!と、島根大図書館でも数年前から少しずつ電子ブックを購入し、学生さんを始めとした構成員の方に提供しているのですが、(ここから小声で)あまり利用されていないようです……
図書館も含め大学構内では無線LANが使えますし、学生さんも多くの方がスマホをもっているご様子。紙の本と同じようにOPACでも検索できるようにしています。環境は整っているはず、でも使われない。この原因はどこにあるのでしょうか。
・紙の本が使いやすい(電子ブックは使いにくい)
・読みたい電子ブックがない
もちろん、こういった理由もあるでしょう(私も質感のある紙の本の方が好きです)
が、図書館で電子ブックが使えること自体を知らないというケースもかなり多いのではと想像しました。大学全体の蔵書が100万冊近くあるのに比べて、電子ブックの数は数千冊、うち日本語のものは数百冊しかありません。OPACで検索できるといっても、あまりヒットしませんよね。どんな分野・内容のものが利用できるかも分かりづらいですし。
ということで、今回は少しアプローチを変えて、半分アナログ的な広報を試してみることにしました。始めの写真の場所から、ググッと近くに寄っていただくと、こんな感じになります。
壁面の横溝に沿って、カードが差し込んであります。1枚1枚内容は違います。 ちょっと見にくいですが、本のタイトルや著者などの情報のほか、中央には図書のカバー写真をつけて少し目立つように工夫してみました。
そして、その右にあるのがQRコードです。
スマホにQRコードアプリなどを入れておられる方であれば、(学内無線LANに接続した上で、)その場でQRコードにカメラを向けると・・・
すぐに該当の電子ブックの画面にアクセスできます。
(ガラケーの方はごめんなさい。冊子を図書館で所蔵している場合は、所在も表面に書いてありますので参考にしてください)
ちょっと気になるタイトルの本があれば、カードをひっくり返して裏面も見てみてください。
写真の例は、大きな話題となった仏経済学者ピケティ氏の「21世紀の資本」。なんと、簡単な内容紹介も付いているんです!
(※表紙の画像と内容紹介文の使用については、電子ブック提供元の丸善株式会社様に許可をいただいています。)
ちょっとは電子ブックに(このコーナーに)興味を持っていただけたでしょうか。まずは島根大でも電子ブックが使えるんだなと知っていただくだけで十分です。
今日はここまでで力尽きましたが、近日中にお持ち帰り用のカードも準備します。さっと持ち帰って、後で読んでみようという使い方もできます。カード裏面には感想や電子ブックの購入リクエストも書けるようしていますので、ぜひ図書館までお寄せください。
※ちなみに「ebook」の文字もQRコードになっています。適当に選んでQRコード対応カメラで読み込んでいただくと、同じように電子ブックのページにアクセスします。どんな本が表示されるかはお楽しみ。