附属図書館はキャリアセンターと共催で、デザインの基礎を学ぶ研修会を2週にわたり開催しました。もともとこの研修会は、図書館で活動している図書館コンシェルジュからの希望を受けて企画したものです。コンシェルジュ以外の学生や職員にも潜在的なニーズがあると考えて募集対象を広げたところ、2回あわせて約30名の参加がありました。
講師は地域未来協創本部から高須先生をお迎えしました。デザインを考える際の基本的なルールや、パワーポイントソフトを活用したポスターやチラシの作成のコツなど、とても実践的な内容でした。
研修のキャッチコピーは「伝えたいことが伝わる!」。
ビジュアルデザインというと、「美的センスには自信が・・・」と逃げ道を作ってしまいそうになりますよね。でも本当のところは、的確に伝えるために必要なのはセンスではなく、ルールやロジックであること、そして「見た目の良さは結果であり目的ではない」といったことを実例を交えながら説明していただきました。
1週目の実習では、練習用に準備してくださった「なんだかモヤモヤするパワーポイント」を眺めながら、どこがデザインのルールに反しているのか、ロジックがどうおかしいのか、参加者同士で意見交換しながら、修正する作業を行いました。
2週目はさらに具体的な内容で、受講者が持ち寄ったポスターをもとに、悩んでいる点を共有した後、その場でブラッシュアップしていきます。
適用すべきルールやロジックを考えながら改善することで、結果として見た目もおしゃれでカッコよくなっていく様子に腹落ち感がありました。
受講後のアンケートでは、
「今回だけでなく、定期的にやってほしい。」
「すぐにやってみることができそうな収穫があった。目の肥やし方も実践したい。」
「なぜ「ビジュアルデザイン基礎力」が必要か、デザインとは何なのかをまず整理してくださったので、目指すところを理解しながら進めることができた。」
「すぐに応用できる実践的なものだった。」
などの意見がきかれ、とても有意義な研修となったようです。
大学の授業でも、学生が成果発表としてポスターやスライドをつかったプレゼンをする場面が年々増えてきていますが、その方法や基礎となる知識を学ぶ機会はそれほど多くありません。学生がどんなことに困っているか、それに対して図書館がどんなサポートができるか、キャリア支援の側面からも可能性の広がる研修会になったように思います。
最後に、研修の最後に高須先生が推薦してくださったデザイン関係の図書のうち、図書館で所蔵しているものをご紹介しておきます。ぜひ参考にしてください。
・プレゼンテーションZen( 本館2階閲覧 336.49/R29)
・一生使える見やすい資料のデザイン入門( 本館2階閲覧 336.49/R29)
・だから、そのデザインはダメなんだ。( 本館2階閲覧 547.483/Ko98)
・ノンデザイナーズ・デザインブック( 本館2階閲覧 727/W74)
<伝えたいことが伝わる! ビジュアルデザイン基礎講座>概要
【日時】第1回 6月20日(水)14:30-16:30(参加者21名)
第2回 6月27日(水)15:30-16:30(参加者8名)
【講師】高須佳奈先生(地域未来協創本部)
【会場】図書館(本館)3階多目的室
【共催】附属図書館、キャリアセンター
【内容】
<第1回>「ビジュアルデザインの基礎」
・なぜ「ビジュアルデザイン基礎力」が必要か?
・デザインの「思い込み」
・実例の紹介、実習
<第2回>「制作物ブラッシュアップ講座」
・事例検討(参加者が制作したポスターやチラシの案をその場で改善)
・配色のコツ
・目の肥やし方 など
※なお、この研修内容の一部は、後日学内限定で動画を公開する予定です。
【yad】