島根大学附属図書館のブログ

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「学ぼう!留学生と日本語で話すコツ!」教職員向け講習会を実施しました

附属図書館では、本日8月22日(水)に「学ぼう!留学生と日本語で話すコツ!」教職員向け講習会を実施しました。この講習会は、留学生をはじめとした外国の方と日本語でコミュニケーションをとる方法について学ぶものです。本学の教職員のみならず、島根県立大学松江工業高等専門学校松江市立中央図書館からもお越しいただき、合計で26名の参加となりました。

現在日本の多くの大学ではグローバル化を目指すこととなっており、留学生等への対応は避けて通れないものとなっています。しかし、完全な多言語対応を実現するのは容易なことではありません。それよりも日本語の伝え方を工夫することで、コミュニケーションをスムーズに行うことができないか?という思いがあり、この講習会を開く運びとなりました。附属図書館ではすでに学生向けに同様の講習会を行っており、好評であったことから、教職員向けに内容を少し変更して行いました。

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講師の松田先生は、留学生への日本語教育日本語教師への指導、いずれについても豊かな経験をお持ちです。この講習会では、留学生と日本語でコミュニケーションをとるにあたっての、心構えと具体的なテクニックを教えていただきました。今回ご紹介いただいたのは「やさしい日本語」という概念ですが、これは「易しい日本語」と「優しい日本語」二つの意味を持っています。自分は普通に話しているつもりでも、うまく伝わらない。その理由は相手に適した言い方ではないから、ということがひとつあると思います。同じことを説明するとしても、小学生への説明の仕方と、大学生への説明の仕方は異なってくるでしょう。留学生に対してもこれは同様で、相手に合わせた言い換えの技術がこの「やさしい日本語」であり、「伝わらなかったら別の表現で言い換える」という知恵を使うことが、コミュニケーションでは重要となってきます。

教えていただいた具体的なテクニックは次のようなものです。例えば、「ですます体を使う」「助詞を省略しない」「よく使う重要な言葉は並列して述べる」「複合動詞は分ける、又は主な一語にする」「省略せずに最後まで話す」等々です。なるほどなるほど、と頷いている間に講習会が終わってしまい、あっという間の90分でした。

言葉は不思議なものです。当然伝わるだろうと思ってあえて口に出さなかったことが、まったく伝わらないことがあります。日本人同士でも起こりうるのですから、異なる文化のなかで育ってきた人が相手であれば尚更です。「当然伝わるだろう」と思った部分は自分の文化のフィルターを通して認識していることですから、無意識であることも多いです。このフィルターを外すことは容易ではありませんが、「私の言葉はきちんと伝わっているだろうか? もっとわかりやすく伝えるにはどうしたらよいだろうか?」と意識しながら留学生への対応を行っていきたいと思います。

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〇開催概要

日時 2018年8月22日(水) 10:00~11:30
場所 島根大学附属図書館(本館) 3階多目的室
    〒690-8504 松江市西川津町1060(島根大学松江キャンパス構内)
対象 本学の教職員 ほか
講師 松田 みゆき先生
主催 島根大学附属図書館(企画部図書情報課)/島根大学国際交流センター(企画部   国際交流課)
共催 島根県大学・高等専門学校図書館協議会

参加者数 26名

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